2013年9月18日
Category:お知らせ

紅花紬の郷、山形県米沢市に行って参りました。〜其の弐〜

このたびおめしやでは、草木染め紬の代表格である「紅花染め紬」の産地研修のため、山形県米沢市に工房を構える「新田工房」さんを訪ねました。

それでは、其の壱に続きまして、今回実際に紅花染め体験をさせて頂きましたので詳細をお届けします。

まず、今回は染料の浸透率の高いため木綿のハンカチを使用しました。

(簡単に)このような風にゴムで縛ってみました。

ゴムで縛る場所と数は、締めた場所と柄の数になります。

ゴムの締め具合は、何重巻きにもきつく縛ると、染料が入り込まないため柄がくっきりと白くなり、、
逆に、締めが緩くするとその分染料が入り込むことになり、柄の中に染料の自然なグラデーションに出来上がります。

あとは、生地を小さく折りたたんで部分的に縛ってみたり、何度も染料につけ込むことで様々な色合いや模様にが変化します。

こちらの桶の中は真水で、真ん中左の赤い液体が花餅(紅花の花びらを発酵・乾燥させたもの)から抽出した紅花の染料です。

まず、紅花の染料を流し込みます。

そして、奥の茶色い液体を加えます。
この茶色い液体は、「烏梅(うばい)」といい、梅の果実を、薫製(くんせい)にしたもの。(上画像)

梅実を、釜戸(かまど)の煙で黒く燻(いぶ)し、乾燥させて作ったもので、この触媒液がないときれいな紅色にならない、実はこの触媒液が紅花の染色に欠かせないものなのです。

補足ですが、草木染めは、それぞれ染料単体では生地にしっかり吸着せず、触媒液(みょうばんや鉄など)を加え化学反応させることで、生地に吸着をし、また、様々な色に変化をして、自然の草木染特有のきれいな色に仕上がるのです。

ハンカチを入れてかき混ぜて、生地に浸透させます。
まだ一回目ではほとんど紅色にはなりません。

それから何度もハンカチを絞り、烏梅を加えることを繰り返しながら、五回繰り返したのち、ようやくきれいなピンク色に染まってきました。

余談ですが、紅花の染料は血行を促進する効果があるそうで、染色作業をしていると自然と手が温かくなるそうです。

そして、出来上がりました!!
きれいなピンク色のハンカチです。
このようにゴムで縛ったところが丸い柄として仕上がりました。
ちなみに、大きな丸のところは少し柔らかめに縛ったので、染料が入り込み柄に動きが出来ました。

おめしやでは、「お客様に直接紅花染めに触れて頂きたい」との思いで、10月10日より開催の「紅花紬展」にて、天然染料を使用した、ハンカチの「紅花染め体験」を企画しております。
※実演料金は無料・ハンカチ料金は500円です。

是非この機会に、奥州・米沢の伝統の染めに触れてください。

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